オフィスにもサステナビリティの「美」を配置。約4,400もの商品をアップサイクルしている理由

ロレアルグループの一員である日本ロレアル株式会社様。インタビューの第3回目は、サステイナブルな「美」を取り入れる理由やアップサイクルの事例についてお聞かせいただきました。

なぜオフィスにサステナビリティの美を取り入れているのか

山本氏：
ロレアルグループとして、2030年までにオフィスから出る廃棄物を100%リサイクル・リユースすることを目標として掲げています。その目標に向かっていくためのきっかけとすベく、オフィス内にもサステナビリティを意識したアップサイクル製品を多数取り入れています。

嶋村氏：
「Zero Waste Cafe/Tea Point」をコンセプトとして、ゼロ・ウエイストを目指した廃棄物削減・リサイクルに取り組んでいます。

ネスプレッソは使用済みカプセルのリサイクルを行っており、回収・分別されたコーヒーかすを再利用して生まれた培養土をオフィスの植栽にも導入しました。

ネスレ日本株式会社・シーエヌシー株式会社様との協業で紙ごみ・コーヒー殻を衣類へアップサイクルする取組も開始しました。牛乳パックをアップサイクルした素材から作られたタオルハンカチについては、社員に配布させていただく予定です。ブラウン色は、飲み終わったコーヒーをアップサイクルして染められたものです。

カフェの生ごみもバイオガス化・リサイクルし、可燃ごみの削減に取り組んでいます。

タンブラーをネスプレッソより配布いただき、現在では多くの社員が配布したネスプレッソのタンブラーを利用しているため、使い捨てカップの廃棄物は出ないようになっています。

山本氏：
私自身も、一目惚れしたアイヌの木を使ったタンブラーを20年以上使っています。

当社は、フェアトレード認証の商品を取り扱うことや社会に貢献する企業を目指しており、紙は100%FSC認証紙、コーヒーやコットンは100%フェアトレード認証といった目標を掲げています。ネスプレッソが同様にサステナビリティに向けた取り組みを行われていることに、共感しています。

特にサステナビリティに対する説明責任や透明性など高い基準を満たした企業にしか与えられない

オフィスに取り入れられたアップサイクルの「美」の数々

山本氏：
新オフィスには、当社の約4,400の商品がアップサイクルして建材などに取り入れられています。

嶋村氏：
ネスプレッソのコーヒーかすを再利用して生まれた培養土をオフィスグリーンに混ぜ込むことで、グリーンの寿命を伸ばしています。人口のグリーンだけでは、すぐにグリーンが枯れてしまうためです。

社員同士がコラボレーションして自由なアイデアを創出するためにも、オフィスグリーンをたくさん取り入れてリラックスすることが重要と考えています。あまり「オフィス」らしいオフィスですと、良いアイデアも出てきませんから。

廃棄する予定だった化粧品も、オフィスの建材にアップサイクルしています。

例えば、カフェの窓際にある照明シェードは、廃棄予定だった「shu uemura」のアイシャドーで染色しています。シェードは4色あり、それぞれが四季を表現しています。下地には光の拡散効果の高いシルクを使っているため、窓際の席を柔らかい光が包んでくれています。

廃棄予定だったパウダーファンデーションも、粉砕してから土と混ぜて成型し、タイルとしてオフィスの壁など建材として利用しています。ミーティングルームも、ラメが入った口紅で塗装しています。

カフェのカウンターには、「KERASTASE 」のヘアオイルのガラスの容器を粉砕して練り込んでいて、所々カラフルな色味が残っています。同様に、ステージの建材にも「 L'ORÉAL PARIS」の製品のプラスチック容器を粉砕して健在に練り込んでいて、よく目を凝らすと「 L'ORÉAL PARIS」のロゴが見えることもあります。ロゴを探してみるのも楽しいですね。