人事・総務がすぐに始められる、SDGsの取り組み

2022/03

近年、よく耳にする「SDGs」。
2015年に国連で採択されたSDGsの目標達成に向けて、企業においてもサステナビリティへの取り組みが活発になっています。
サステナブル経営を目指す企業では、事業部だけでなく人事部や総務部でもSDGsに関わる活動が求められるケースもあるでしょう。しかし、いきなり大々的な活動を行うのは難しいもの。そこで今回は、人事・総務で比較的簡単に始められるSDGsのアイデアを紹介します。

SDGsとは

すでにご存じの方も多いかもしれませんが、そもそもSDGsとは何か？について簡単にご説明します。
SDGsとは、2015年9月に193ヵ国の首脳が集まる国連サミットにて採択された、17のゴール、169のターゲットから構成される持続可能な開発目標のことを指します。
「誰一人取り残さない（leave no one behind）」というモットーを掲げ、2016年から2030年までに達成するべき目標として下記17の課題解決に向けて世界が動き出しました。

1. 貧困をなくそう
2. 飢餓をゼロに
3. すべての人に健康と福祉を
4. 質の高い教育をみんなに
5. ジェンダー平等を実現しよう
6. 安全な水とトイレを世界中に
7. エネルギーをみんなに　そしてクリーンに
8. 働きがいも経済成長も
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
10. 人や国の不平等をなくそう
11. 住み続けられるまちづくりを
12. つくる責任　つかう責任
13. 気候変動に具体的な対策を
14. 海の豊かさを守ろう
15. 陸の豊かさも守ろう
16. 平和と公正をすべての人に
17. パートナーシップで目標を達成しよう

貧困やジェンダーなどの社会問題、エネルギーや気候変動などの環境問題を中心としたSDGsは、発展途上国のみならず先進国自身が取り組むべきものとして、日本でも積極的に推進しています。

SDGsに対する社会的関心は年々高まっており、今や大企業のみならず、中小企業にとっても欠かせないテーマです。環境負荷の低減やジェンダー平等など、各企業が創意工夫を凝らしてSDGsに寄与する活動を展開し、近年は事業に関する領域のみならず、人事や総務といったバックオフィスにおいても具体的な活動が求められるケースが増えつつあるのです。

人事・総務がSDGsに取り組むべき3つの理由

人事・総務がSDGsに取り組むべき理由は主に3つあります。

企業イメージへの貢献

1つ目は企業イメージ向上への貢献です。
消費者や投資家、行政といったステークホルダーは、SDGsに積極的な企業を評価します。 単に自社の利益だけを追求するのではなく、環境保護や社会課題の解決にも注力し、企業としての社会的責任を果たす姿勢を見せることで、企業のブランドイメージが良くなり、結果として自社の成長や持続可能性につながるのです。
当然、経営者は人事や総務にも企業イメージ向上に資する活動を期待しています。人事・総務として企業イメージ向上に貢献する手段の一つとして、SDGsは有効だと考えることができます。

企業イメージとは？企業イメージを高めるメリットと具体的な取り組みを紹介

優秀な人材の確保

こ2つ目は優秀な人材の確保です。
先述した企業イメージの向上により、就活生をはじめとする求職者からの評価も高まります。特に企業の未来を担っていく若年層の世代は、環境問題やジェンダーなどの多様性、労働環境などに関心が高い傾向にあると言われています。それゆえ、人事や総務などのバックオフィスも含めたSDGsに対する企業姿勢が、入社意欲を大きく左右する可能性があります。SDGsに取り組むことは、採用ブランディングの観点からも重要なのです。

社員モチベーションの向上

3つ目は社員のモチベーション向上です。
SDGsは数多くのメディアで頻繁に取り上げられるトピックの一つで、一般消費者も含めた世間からの関心は高まり続けています。SDGsに積極的な企業は注目を集めやすく、社会から評価されやすい傾向にあるのです。
そして、「社会的評価の高い企業で働いている」、「企業の社会貢献活動に参加している」という意識を社員が持てるようになることで、自社に対する愛着が増し、より誇りを持って働けるようになるはずです。「この会社で働いていて良かった」という喜びやモチベーションは、組織を成長させる原動力となるでしょう。

人事・総務ができるSDGsの取り組み

人事の役割は人材を育成して会社に貢献することであり、総務の役割は組織の円滑な運営を通して会社に貢献すること。どちらも企業が活動を行うために必要不可欠な部署である一方、もしかすると事業部に比べて潤沢な予算がないケースや、革新的な取り組みにチャレンジしにくいケースもあるかもしれません。
そのような人事・総務が、比較的すぐに始められるSDGsの取り組みを3つ紹介します。

タレントマネジメントを導入する

人事・総務ができるSDGsの取り組み、1つ目は「タレントマネジメント」です。
タレントマネジメントとは、社員が持っているスキルや特性を踏まえて適切な配置や育成を行い、生産性向上を目指す人材マネジメントのことを指します。具体的には、人材配置や人材育成に関する課題を整理した上で、解決につながる仕組みを設計し、KPIに基づいて運用と改善を行う活動です。
2000年代初頭にマッキンゼーが提唱した概念と言われており、近年は日本でも導入する企業が増えてきています。例えば、グローバル規模の国内自動車メーカーでは、社内専用のスカウト人材を登用することで、世界中の拠点から優秀な人材をスカウトし、各部門のトップ候補として特別な育成を行っています。
このタレントマネジメントを人事・総務主導で実践できる場合、SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」、すなわち「すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク（働きがいのある人間らしい仕事）を推進する」という目標に貢献できる可能性があります。
例えば、社員の素質やモチベーションを最大限に活かして、得意な業務の部署に配置する。適切なリソース配分により、長時間労働を是正する。こうした活動を通して社員の働きがいを推進し、生産性の向上による経済成長にも貢献できます。
また、多様な文化的背景を持つ人材の登用やLGBTに配慮した就業規則のアップデートなどを行うことで、目標10の「人や国の不平等をなくそう」や目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に貢献し、育成制度の刷新や研修・勉強会などに注力することで目標4の「質の高い教育をみんなに」につなげることもできます。

ペーパーレス化を推進する

人事・総務ができるSDGsの取り組み、2つ目は「ペーパーレス化」です。紙の過剰な使用は森林の過剰伐採を後押しすることになってしまいます。木は大気中の二酸化炭素を吸収し、酸素に変えてくれる大切な資源。部署全体でペーパーレス化を進めることで、環境負荷の低減に関するSDGs目標12「つくる責任つかう責任」に寄与することができます。
ペーパーレス化は単にエコな取り組みにとどまるものではありません。例えば、契約書等の合意をクラウド上で交わすクラウドサインや、電子請求書の導入など、あらゆる書類を電子化することで 印刷や紙の受け渡しなどの無駄な作業を減らし、業務効率化やコスト削減も期待できるでしょう。

オフィスの電力消費量を見直す

人事・総務ができるSDGsの取り組み、3つ目は「オフィス設備の電力使用量の見直し」です。
例えば、オフィスにおける電気使用量の6〜7割を空調と照明が占める場合、空調を高効率なものに変えるだけで約80％、LED照明に改修をすると約50％の省エネを達成することができると言われています。また、遮熱シートを利用すると、空調の負担を減らしつつ効き目を良くする効果が期待できます。
一つひとつの取り組みは些細なことに感じるかもしれませんが、各施策の効果を合わせた時、そして長期間にわたって運用した時の効果を数値化してみると、意外と大きなインパクトを示すことができるかもしれません。SDGsに関しては目標7「エネルギーをみんなに　そしてクリーンに」、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目業12「つくる責任　つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、これら5項目に貢献できます。

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ネスプレッソのマシン導入は、手軽なSDGs活動の第一歩

人事・総務にできるSDGsの取り組みは多岐にわたり、導入しやすいものからコスト・時間がかかるものまでさまざまです。もしスモールスタートを検討しているのであれば、ネスプレッソのコーヒーサービスの導入がオススメです。

コーヒーマシンを職場に置く企業が増えている背景とは？

ネスプレッソは2003年から、国際的NGO「レインフォレスト・アライアンス」と共同で環境に配慮したコーヒー栽培や植樹、生産者の生活支援、コミュニティー開発支援といった活動に注力してきました。生産国の11万人を超えるコーヒー農家とともに、持続可能な農法によるコーヒー生産を行い、工場においてもクリーンエネルギーを活用。梱包材やコーヒーマシンの消費電力の最適化など、細部に至るまで環境に配慮した取り組みを徹底しています。また、使用済みカプセルをリサイクルすることで循環型ビジネスモデルも確立しています。

サステイナビリティへの取り組み

これらの取り組みから、2021年にはグローバル規模のコンペティション「WORLD FINANCE サステナビリティ アワード」のコーヒー製造部門を受賞し、EcoVadis ゴールド企業に認定されました。
このようなネスプレッソのプロフェッショナルマシンをご活用いただき、カプセルのリサイクルにも協力していただくこと自体が、SDGsの目標達成に向けた具体的なアクションの一つになると考えられます。手軽に美味しいコーヒーを飲めるマシンの導入は、社員の福利厚生や来訪客へのおもてなしにもつながるので、比較的採用しやすいのではないでしょうか。
これからのために、今できることを一つずつ。まずはネスプレッソのプロフェッショナルマシンで、SDGs活動の一歩を進めてみませんか？

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