ネスプレッソのカプセルコーヒーができあがるまで(前編)|ネスプレッソ

RIKA'S ADVENTURE ネスプレッソのカプセルコーヒーができあがるまで スイスの製造センター(前編) ネスプレッソ コーヒー アンバサダー 上野里佳 RIKA'S ADVENTURE ネスプレッソのカプセルコーヒーができあがるまで スイスの製造センター(前編) ネスプレッソ コーヒー アンバサダー 上野里佳

ネスプレッソのカプセルコーヒーは、全てスイスの製造センターで作られています。
製造センターは3つあり、それぞれオルブ、アヴァンシュそしてロモンという場所にあります。

ロモンにある製造センター(筆者撮影) 周辺にはスイスの豊かな自然が広がります ロモンにある製造センター(筆者撮影) 周辺にはスイスの豊かな自然が広がります

それぞれの製造センターには線路が引き込まれており、
ベルギーなどの港から電車で直接スイスの工場まで運ばれます。
コーヒーを積んだコンテナは、しっかりと施錠されており輸送中に開けられることはありません。
そのため、生産者からスイスの製造センターに至るまでの
追跡可能性(トレーサビリティ)が明確です。

麻袋に入った状態で製造センターに届いたコーヒー生豆を開封したところ 麻袋に入った状態で製造センターに届いたコーヒー生豆を開封したところ

コーヒーがスイスの製造センターに到着して最初に実施するのが、
コーヒーの物理的な状態のチェックです。
物理的な状態とは、コーヒー豆の大きさ、重さ、色、形などの状態のことです。
そしてそれらが統一されているか、欠点豆の混入があるか、などを確認します。
さらにコーヒー豆の水分量や密度も確認します。
なぜならこの2つの要素は、豊かで力強く、馥郁(ふくいく)たるアロマを
カップにもたらせるためにとても重要だからです。

ブラジルにあるネスプレッソの農園 (筆者撮影) ブラジルにあるネスプレッソの農園 (筆者撮影)

ネスプレッソは、コーヒーがどこの原産国のどのテロワールで育ったかということを
考慮に入れて取り扱いを行っております。
さらに、そのテロワールでどのような品種のコーヒーを育て、
それらにどのような栽培方法、精製方法、選別の技術を用いているかということも明確にしています。
そういったことを高い基準で徹底している生産者からのみ、
ネスプレッソはコーヒーを毎年毎年継続して購入しています。

蒸らしたコーヒーをカップに注いでいるところ 蒸らしたコーヒーをカップに注いでいるところ

物理的なチェックが終わると、コーヒー生豆の香りや味わいのチェックを行います。
ネスプレッソでは3つのステップで行います。
最初のステップは、焙煎をしたコーヒーの香りを確認します。
次に、その焙煎したコーヒーにお湯を注いでから蒸らし、再度香りを確認します。
そして最後に実際にコーヒーを口に含んでみて、味わいを確認します。
その際は空気と共にコーヒーを口に含み、コーヒーがもつすべてのアロマを
口中に行き渡らせて確認します。このテストで私たちが大切にしていることは、
コーヒーが育った場所の特徴を色濃く表しているかどうかということです。
例えば、エチオピア産のコーヒーは花のような香りが特徴です。
また、コロンビア産のコーヒーは赤いベリーのような香り、グアテマラ産のロブスタ種のコーヒーは
穀物のような香り、といったようにそれぞれが持つ特徴がきちんと表れているかを確認します。
この風味の確認ステップは、最終製品のコーヒーの品質を確かなものにするための最初の重要なポイントです。
というのは、原材料となるコーヒー生豆が最終的な味わいを決めるからです。
ネスプレッソではすべての工場で毎日600杯の生豆のカッピングを行っています。

ロモン製造センター付近にて。草を食みのんびりする牛たち (筆者撮影) ロモン製造センター付近にて。草を食みのんびりする牛たち (筆者撮影)

コーヒーができるまでのバックストーリー前編はいかがでしたでしょうか。
私は実際に、スイスにある3つのすべての製造センターを訪れたことがあります。
どのセンターも広々としており、ごみ1つ落ちていない清潔な環境です。
また、整頓もしっかりとされており、安全に作業が行われています。
センターに近づくにつれ、あたりには焙煎したコーヒーの香りが漂います。
一方で生豆が到着するエリアは青々しい香りが漂っており、まるで草原にいるかのような錯覚に陥ります。
香りひとつをとっても焙煎を加えることで、コーヒーは大きく変化をします。
そして何よりも原材料となるコーヒー生豆こそが要です。
次回は「焙煎」以降のステップをご紹介いたします。

<後編につづく>