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イタリアのコーヒー文化の特徴は?世界的に有名なエスプレッソの物語

イタリアにはコーヒー文化が深く根付いています。とくにイタリア発祥とされている「エスプレッソ」は、濃厚なクレマをまとった本格的な味わいのコーヒーとして、世界中の人々に愛されています。本記事では、そんなイタリアのコーヒー文化やエスプレッソについて解説します。
目次
イタリアではコーヒー文化が根付いている

イタリアは世界の国々のなかでも、とくにコーヒー文化が根付いています。本記事では、イタリアのコーヒー文化について以下のポイントからご紹介します。
- イタリア人は行きつけのバールでコーヒーを楽しむ
- イタリアの「カフェ」は基本的にエスプレッソを指す
イタリア人は行きつけのバールでコーヒーを楽しむ
日本でいう「カフェ」は、イタリアでは「バール(Bar)」と呼ばれています。Barと聞くとお酒を飲む場所を思い浮かべますが、イタリアではコーヒーをメインで楽しむ喫茶店のようなものを指します。イタリア人は行きつけのバールで毎朝1杯のコーヒーを飲み、雑談をしてから仕事に向かうという文化があるといわれています。
イタリアの「カフェ」は基本的にエスプレッソを指す
コーヒー文化が根付いたイタリアでは、一見するとコーヒーを多く飲んでいるように思われますが、他国と比べるとコーヒーの消費量は実は少なめです。その理由は、イタリアで「カフェ(Caffè)」つまりコーヒーというと基本的にはエスプレッソのことを指し、ドリップコーヒーと比べると量が少ないためです。
詳細は後述しますが、エスプレッソとは抽出量40ml前後の濃厚なコーヒーであり、さらに濃いものを希望する場合は「リストレット」、軽めのものが良ければ「ルンゴ」を注文することが一般的です。
「エスプレッソ」とは?

エスプレッソはコーヒーの一種で、前述したようにイタリア発祥といわれています。しかし、エスプレッソが具体的にどのようなものか、イメージが湧かない方も多いかもしれません。そこでエスプレッソについて、次のポイントから見ていきましょう。
- イタリア発祥のコーヒー
- イタリア系とシアトル系の2種類がある
- エスプレッソとドリップコーヒーの違い
- エスプレッソとカプチーノの違い
イタリア発祥のコーヒー
「エスプレッソ(Espresso)」は、コーヒー豆を高圧で抽出したコーヒーのことです。エスプレッソはイタリア語で「急行」「特別」を意味し、この名称の由来には「ドリップコーヒーより早く抽出できる」「注文ごとに淹れる特別なコーヒー」など、諸説あるといわれています。エスプレッソは高い気圧をかけて一気に抽出されるため、コーヒーの旨味が凝縮されていることが魅力です。
イタリア系とシアトル系の2種類がある
エスプレッソには、大きく分けて「イタリア系」と「シアトル系」の2種類のものがあり、使用する豆の種類と焙煎方法が異なります。豆の種類については、イタリア系のエスプレッソが「ロブスタ豆」を使用しているのに対し、シアトル系のエスプレッソでは「アラビカ豆」を使用していることが多いといわれています。
ロブスタ豆は苦味や香ばしさのインパクトが強く酸味が少ないことが特徴で、アラビカ豆は豊かな香りと酸味が特徴です。豆の焙煎方法については、「シティ」や「フルシティ」が基準で焙煎後の豆は茶色で、シアトル系ではより強い焙煎で黒色のものが多くなります。
エスプレッソとドリップコーヒーの違い
エスプレッソとドリップコーヒーは、抽出方法や豆の挽き方に大きな違いがあります。ドリップコーヒーは、ドリッパー・フィルター・コーヒー粉をセットし、熱湯を注ぐことで抽出します。一方でエスプレッソは前述したとおり、専用のエスプレッソマシンでコーヒー豆に高い圧力をかけて抽出します。
豆の挽き方については、ドリップコーヒーが「細挽き~粗挽き」である一方で、エスプレッソは「極細挽き」が基本です。そのため、エスプレッソはドリップコーヒーと比べて、濃厚な味わいが特徴です。
エスプレッソとカプチーノの違い
エスプレッソやイタリアと深いつながりがあるのが「カプチーノ」です。ミルクの泡の形がイタリアのカプチン修道が被る頭巾の「カプッチョ」に似ているのが由来だという説があります。
カプチーノはエスプレッソにクリーム状に泡立てたミルクフォームと、ホットミルクを加えたものを指します。カプチーノは基本的には、エスプレッソ・ホットミルク・ミルクフォームを「1:1:1」もしくは「1:1:2」の割合で混ぜ、その比率によって味わいが変わります。
「ネスプレッソ」はイタリアのコーヒー文化が由来のブランド

イタリアとネスレのコーヒーブランド「ネスプレッソ」には深いつながりがあることをご存じでしょうか?
1975年、当時ネスレ社員だったエリック・ファーブルは、イタリアで「最高のコーヒー」を探し求めていたときに「ネスプレッソ」のアイデアを思いつきました。
彼がローマで理想のコーヒー豆を探しているとき、1軒のバールに入り、そのコーヒーの風味に感動しました。彼は帰国後に、そのバリスタの技を再現しようとしたのです。
試行錯誤を重ねたのちに、ネスプレッソは1986年に日本・イタリア・スイスで発表されました。ネスプレッソの独自性と品質が、徐々にコーヒー愛好家を魅了し始め、60を超える国で親しまれるようになりました。現在では、リサイクル可能なコーヒーカプセルや、持続可能性を意識したコーヒー豆の栽培など、サステナブルな取り組みにも力を入れています。
エスプレッソに関する豆知識

ここではエスプレッソに関する興味深い豆知識をご紹介します。
- イタリアンエスプレッソでは風味・香り・クレマが重視される
- エスプレッソが一般的に飲まれるようになったのは1950年代
- イタリアではエスプレッソの抽出量でコーヒーの名称が変化する
イタリアンエスプレッソでは風味・香り・クレマが重視される
イタリアンエスプレッソでは、風味・香り・クレマがとくに重視される傾向があります。エスプレッソは苦味が強いという印象がありますが、実際には苦味レベルは抑えられており、むしろ酸味のほうが大切な隠し味となっています。
クレマとはエスプレッソ特有のクリーミーな泡のことであり、コーヒーを高圧で抽出することで、コーヒー豆に閉じ込められた油分がクレマを生み出します。クレマの色味・厚み・香りの継続時間などから、コーヒーの風味や新鮮さも推測できるといわれているほどです。
エスプレッソが一般的に飲まれるようになったのは1950年代
イタリアでエスプレッソの抽出法が研究され始めたのは19世紀後半で、初期型のエスプレッソマシンは1901年に誕生したといわれています。
しかし、エスプレッソが一般的に飲まれるようになったのは、エスプレッソマシンが改良されて短時間で抽出できるようになった1950年代からであり、比較的新しい飲み物だといえます。なお、日本ではシアトル系カフェが増え始めた1990年代から、急速に普及するようになりました。
イタリアではエスプレッソの抽出量でコーヒーの名称が変化する
イタリアでは、エスプレッソの抽出量によってコーヒーの名称が変わります。「Ristretto(リストレット)」は25ml前後の非常に濃厚なエスプレッソで、イタリア南部でとくに親しまれています。「Espresso(エスプレッソ)」は通常のエスプレッソで、40ml前後で抽出される定番メニューです。
また、「Lungo(ルンゴ)」はエスプレッソより水量が多く110ml前後、「Americano(アメリカーノ)」は、ルンゴにさらにお湯を加えた150ml前後のコーヒーです。
本格的なエスプレッソやコーヒーを楽しみたいならネスプレッソがおすすめ

イタリアにはコーヒー文化が根付いていますが、その飲み方は日本とは異なり、「エスプレッソ」を中心に親しまれています。エスプレッソはコーヒー豆を高圧で一気に抽出したコーヒーで、濃厚なクレマをまとった本格的な味わいを楽しめます。この機会にぜひ、本格的なエスプレッソを味わってみてはいかがでしょうか。
「手軽にエスプレッソを楽しみたい」「お店や職場で提供したい」という場合には、ネスプレッソのカプセル式コーヒーの導入がおすすめです。
ネスプレッソは、本場イタリアのネスプレッソを気軽に楽しめるように生まれたブランドです。ネスプレッソのコーヒーマシンなら、まるでプロのバリスタが淹れたような本格的なエスプレッソを手軽に味わえます。一般のお客様向けの多様なコーヒーのカプセルの中には、「ナポリ」というイタリア・ナポリに伝わる力強く濃厚なエスプレッソ文化にインスパイアされたものも取り揃えています。
また、ネスプレッソのコーヒーマシンは、家庭用に加え、オフィス、ホテル、レストラン、カフェでも採用されています。
エスプレッソやイタリアのコーヒーに関心のある方はぜひ、ネスプレッソのカプセル式コーヒーの導入を検討してみてください。
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